前回の試合で、ソウタがついに公式戦で初ヒット!
ライト前にポトンと落ちたヒットに、コーチも仲間も、そして母たちも感動して涙…
「今日はお祝いしようね!」と決めて、家族もウキウキ気分。
この日は、ソウタにとって「ヒット記念日」だった。
前回記事「初ヒットの話」はこちら↓

ところがどっこい。
帰宅してからのソウタは、完全に「俺ってすごいだろ?」モード。
何を言っても生返事。態度もドヤ顔。
「これは…嫌な予感しかしない」親の直感がビンビン。
夜ごはんは、本人のリクエストで“お刺身”。
「じゃあ、今日はソウタが主役ね〜」と買い物へ。
でもここから空気が一変…。
カートを押すソウタはひとこと。
「ルナは刺身ちょっとだけね。だってヒット打ったの俺だから。俺がすごいから!」
妹ルナの顔がピクッとなる。
そして、ついに我慢の限界がきたルナが反撃。
「ヒット打ったからって、何?」
そこから大バトルに発展。
スーパーの中も車の中も、泣き叫びながらの大ゲンカ。
限界を迎えた母は、ひとこと。
「そんな態度なら、お祝いナシ!!」
ソウタはびっくり。
「え!?なんで!?ヒット打ったのに!?もうヒット打たない!ヒット打たなければ良かった!」
「ヒットはすごいけど、だからって妹を見下すのは違うよ。調子に乗るのはやめよう」
そこからは急に静かに。
ソウタもしょんぼり…多分反省した(と思いたい)。
母としては、本当はうれしかった。
でも、嬉しいからこそ「人として大事なこと」は伝えたかった。
ルナに対するあの態度は、親として見過ごせなかった。
ヒットを打つことは本当にすごい。
だけど「打ったあと、どう振る舞うか」こそが本当の勝負。
この日から少しずつ、ソウタは謙虚さを覚えていった(気がする)。
次こそは心からのお祝いができるように…また成長を見守っていきたい。